I Have Football~日本にはフットボールがある~
「海外サッカーは観るけど、Jリーグは観ない」という友人がいる。なぜかと聞くと、「サッカーのレベルが違うから、Jリーグは観ていても面白くない」と得意げに言った。「そんなに高いレベルのサッカーばかり見て、お前は指導者にでもなろうと思っているのか」と突っ込みたくなるが、言わない。海外サッカー好きにたまにいるタイプだ。でも、その気持ちはわからなくもない。
ただ、もっとサッカーを楽しむ方法を知っている。もちろん、海外サッカーのレベルの高さは十分承知だし、それに比べまだ日本のサッカーが追いついていないのも分かる。しかし、サッカー観戦の面白さはそこではない。確かに、観ていて面白い試合、退屈な試合そういった試合の区別はできるが、そこにこだわるのはサッカーを好きになるための導入の段階だと思う。
次のステップを踏もう
面白さだけを追求してサッカーを観るのも悪くはない。でも自分の応援するクラブが存在するとサッカーがもっと面白くなる。好きなクラブがあることでより真剣にサッカーを観るようになる。
サッカーの楽しみ方を知っている人の一週間はこうだ。
週末はスタジアムに応援へ行く。勝った場合は、その勝利を糧に一週間の仕事を頑張る。もしかすると週の半ばくらいまでは勝利の余韻に浸っているかも知れないが、それはそれで楽しい。そして、再び週末になるとユニフォームを着てスタジアムへ繰り出す。ただ、負けてしまったときが最悪だ。次の週末まで「敗北」という現実を背負って生活しなければならない。その気持ちを紛らわすために仲間とサッカーについて議論する。そして週末になると、先週負けた悔しさなど忘れて、再びスタジアムに向かう。だかこそ、チームが勝利したときには心から喜び、勝敗に一喜一憂できる。本当のサッカー観戦の魅力は、そこにあると思う。
だからサッカーのレベルが高い低い関係なしに好きなクラブを見つけて応援しよう。
身近なものに目を向ける
あるサッカー選手が言っていた。
「サッカーはテレビで見るのとスタジアムで観るのとでは全く違う。実際にスタジアムに来てその雰囲気を味わってほしい。」
実際にスタジアムに行くとテレビでは感じられない雰囲気がある。選手たちの声、彼らを後押しするサポーターの声援やブーイング、スタジアムを盛り上げるBGM。それはテレビでは感じることのできない臨場感であり、行った人にしかわからない高揚感を味わえる。
実は、日本のJリーグには53ものクラブが存在している。もちろん、海外のサッカークラブを好きになって、そのリーグを中心にサッカーを楽しむこともできる。しかし、これだけ身近にサッカーが存在しているのなら、そこに目を向けてみるのもいいのではないだろうか。
スタジアムに足を運んでみると普段は気がつかない、新しいサッカーの魅力に出会えるはずだ。
最後に
サッカーは世界共通のスポーツで、世界中どこへ行ってもサッカーの話題は通じる。言ってしまえば、世界共通言語なのかもしれない。最近では、日本人選手の海外進出が当たり前になり、海外サッカーがメディアで取り上げられることも多くなった。でも、サッカーについてふと考えた時に、日本のサッカーのことをほとんど知らない自分に気が付いた。サッカーは世界共通のスポーツであって文化なのに、日本のサッカーを知らないのでは語れない。日本のサッカーをもっと知りたい。Jリーグにもっと目を向けて見よう。
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